先日 娘達に浴衣を購入しました

我が家は宇治市ですが
二人とも 京都市内の学校に通うようになり
他府県のお友達も多いのですが
やはり 一番多いのは 京都市内在住のお友達

「ねえねえ 祇園祭 浴衣着て行こうよ

」
と誘われたらしいです
京都市内で生まれ育った私にとって
お祭りと言えば 祇園祭

中学時代からは 友人と待ち合わせをして
当たり前のように出かけていました
ところが
宇治で生まれ育った夫と出会った頃 ← 遥かいにしえです
「祇園祭行こう」といった私に 彼はひとこと
「ナンデ?

混んでるやん」
それでもその日 デイトだったので
浴衣を着て行った私に 彼は言いました
「ナンデそんな格好なん?

」

「あー
コノヒトハコウイウヒトナノネ」 と察した私は
自分の浴衣も もう着ることも無かろうと
欲しがっていた人に 差し上げてしまいました
短大時代の授業で作り上げた 紺地の浴衣
全部 自分で手縫いしたものです
(今でも大切に着ていただいているので そこは満足

)
娘達に 「浴衣が欲しい」と言われ
とうとうこの日が来たかと・・・
自分も同じような年頃の頃
浴衣を着て お友達と祇園祭に行くのは
本当に楽しかった思い出です
ここはひとつ
ワタクシが お見立ていたしましょう
(娘よ よーーくお聞きなさい
ワタクシはね
着物屋のこいさんで 着付け師で
パーソナルカラーリストで
イメージコンサルタントなのよ
本来有料なのよっ (笑)
そこんとこ よーーく感謝しなさいよっ )娘曰く
「最強やーん」浴衣は基本的に 1枚で着るもの
普通の着物なら お衿の部分が白いので ← 基本的にね
余程でなければ たいていのお色味は何とかなります
しかし 浴衣の場合は
色が お顔(デコルテ)のすぐ横に来るため
注意が必要です
たとえば わが娘達の場合
部活や通学で 日焼けしています
そして メイクもしません
髪型もショートヘアなので アップにもしません
この子達が紺地の浴衣を着ると
顔が 真っ黒になります似合う・似合わないを判断するには
色彩学でいうところの
「同化現象」と「対比現象」に注意するのですが
この子たちの場合は「同化」の方が顕著に見られます
そして ここからは 私の独断と偏見で選びます(笑)
↑ あ ワタクシ 親なので・・・

よくある ピンクの浴衣
あれ 嫌いです
ピンクの浴衣を
10代の一般の子が着ても
まず 似合いません
ピンクというのは
素材によって 高級感と低俗感が顕著に出ます
浴衣は「綿」です ← 一般的にね
綿素材のピンクというのは 本当に難しいものですまして 浴衣なのに 「和のピンク」はなかなかありません
最近10代の女の子がよく読むような雑誌に
モデルさんがピンクの浴衣を着ているのがありますが
あれは「奇抜なファッション」としてとらえています
普通に着たのでは モデルさんといえど
なかなか 似合うものではありませんから
どうしても「奇抜系」になるのです
浴衣で大切なのは
「清潔感」と「清涼感」なのになのに
レースをごちゃごちゃと付け
← 付けても良いけどキレイに付けましょーよ茶髪を盛り盛りにし
妙なイヤリングに 鬼のようなネイル
もう あり得なーーい

そしてそして よく3点セットでお手ごろ価格で買えるアレ・・・
同じような安っぽい現代風花柄で
全く魅力を感じません
小学生じゃないんだから 付け帯なんてやめましょう
帯は「結ぶ」ものです
と 大変エラそうに書きましたが・・・
「じゃあ どんなのにしたワケ?」 とお思いでしょうね



もちろん 予算もありますし
娘達の好みもありますから
その中で選んだのがコレ
もう 何回もいろんなお店を下見しましたとも(笑)
よく見る 「浴衣セット」では絶対に無い色味と柄です

「子供が祇園祭に着て行く」 ということは
「汗だくになって帰ってくる」 と同義語ですもの
超高級品である必要はありません

私は 和服に関しては
非常に保守的です
父が 誂友禅の仕事をしていたということもあり
私にとって 着物は永遠に 「

美しいもの

」なのです
だから たまに街中で
趣味の悪い着物を 汚い色合わせで
だらしなく着崩して着ている若い女性を見ると
残念でたまりません
和装業界は おそらく
私が子供の頃ほどの活気はなく
一部の人のものになってしまった感は否めません
そんな中 新しい着方があって
また和装業界が活気付くなら
それは良いことなのかもしれません
でも やはり私は「美しい着物姿」にこだわりたいです
日本の女性が 一番美しく見えるのは
なんといっても その民族衣装である着物奇抜でなく 突飛でなく
娘達には「楚々とした」浴衣姿で
祇園祭に送り出すつもりでいます